第33回介護福祉士国家試験の筆記試験日は、令和3年1月31日、実技試験は令和3年3月7日と、どちらも日曜日に行われます。合格発表は令和3年3月26日水曜日に決定しています。
今回は介護福祉士を受験する際の受験資格、筆記試験の内容や合格基準についてを記事にします。
介護の仕事をしながら試験勉強を始めていらっしゃる方も多いと思います。
私、めぐろは、特別養護老人ホームで介護職員として働きながら第24回介護福祉士国家試験を受けました。今より5問少なく120点満点中102得点し、お陰様で1発合格出来ました。
介護福祉士試験を視野に入れて、既に動き出している方はもとより、いずれは介護福祉士資格取得をお考えの方に読んで頂ければ幸いです。
- 介護の資格は複雑で解りづらい
- 介護福祉士国家試験出題基準
- 介護福祉士の筆記試験は全部で何問?何点で合格?
- 介護福祉士筆記試験の出題形式メリットとデメリット
- 介護福祉士資格を取得するには4つのルートがある
令和3年1月に実施される第33回介護福祉士国家試験を基に解説します。
【介護福祉士】筆記試験合格までの道・介護の資格は複雑で解り辛い
介護の資格が複雑で解りづらいのは、ホームヘルパー2級、1級、介護職員基礎研修、介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士と非常に多く見聞きしていることが原因です。ここで今一度、資格の整理をしましょう。
☑ 今現在、実在する資格
介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士、認定介護福祉士の4つです。
介護福祉士までの道のりを解りやすく
文頭にもお伝えした通り、「ホームヘルパー2級(訪問介護員2級)」「ホームヘルパー1級(訪問介護員1級)」「介護職員基礎研修」「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」と介護のお仕事に興味を持たれている方にとって、非常に解りにくいものとなっています。
※以降、介護福祉士実務者研修は実務者研修とします。
それまでは、ひとつの資格を取得して次の資格を取得する際、講義や研修等、同じ内容のものを再び学ぶことも少なくありませんでした。
ただ単にホームヘルパー2級が介護職員初任者研修と、名称だけが変わったわけではなく、内容もいくつか変更されています。
かつては訪問介護のお仕事に重きを置いた内容でしたが、介護職員初任者研修は訪問介護、施設介護のどちらに就いても可能な知識、技術を学ぶことができます。
ホームヘルパー2級課程にあった「施設実習」に変わり、スクーリングが多くなっています。
また、介護職員初任者研修にはホームヘルパー2級課程にはなかった修了試験があります。(難しい試験ではない)初任者研修について纏めた記事がありますので宜しければ読んで下さいね。
利用者様を支える多くの資格と専門職
在宅や施設でご利用者様に関わる専門職やその資格は実に多く、医師 看護師 介護福祉士 リハビリ関連専門職(理学療法士 作業療法士 言語聴覚士他) 相談調整業務等(社社会福祉士 会福祉主事任用) 介護支援専門員 事務関連(介護事務 一般事務 経理他) 食事・栄養関連(管理栄養士 栄養士)環境整備(クリーンスタッフ・用務員他)委託・訪問(薬剤師 歯科 眼科 精神科 皮膚科 鍼灸師他)様々な資格を所持する専門職でご利用者様を支えています。
沢山の専門職が並んでいますが、介護の資格は「介護職員初任者研修」「実務者研修」「介護福祉士」「認定介護福祉士」です。
また、その中で唯一、介護の国家資格が「介護福祉士」です。介護のお仕事を始められた方も働きながら国家資格が狙えます。
実務者研修の呼び方について履歴書には「介護福祉士実務者研修課程修了」が一般的です。しかしながら「介護職員実務者研修」「介護福祉士実務者研修」「実務者研修」と書いたとしても問題ありません。
問題のある書き方として、ホームヘルパー2級は廃止となり、介護職員初任者研修に変更となりましたが、ホームヘルパー2級課程を修了している方が、受講していない介護職員初任者研修修了と書くことはできません。
履歴書には「訪問介護員2級課程修了」と書きましょう。
【介護福祉士】筆記試験合格までの道・合格基準
第32回(令和元年度)介護福祉士国家試験の合格基準
ア | 総合展125点に対し、得点77点以上の者 (総得点の60%程度を基準とし、問題の難易度で修正した)得点は1問1点である。 |
イ | アを満たした者のうち以下の試験科目11科目群全てにおいて得点があった者。 |
介護福祉士試験科目の11科目群とは
☑ 13科目11科目群
- 人間の尊厳と自立 / 介護の基本
- 人間関係とコミュニケーション / コミュニケーション技術
- 社会の理解
- 生活支援技術
- 介護過程
- 発達と老化の理解
- 認知症の理解
- 障害の理解
- こころとからだのしくみ
- 医療的ケア
- 総合問題
11科目群とは①は「人間の尊厳と自立」「介護の基本」2科目あり、合わせて1科目とされており、「人間関係とコミュニケーション」「コミュニケーション技術」の2科目で②としているため、実際は13科目ですが11科目群としています。
【介護福祉士】筆記試験・全科目出題数は125問
① | 人間の尊厳と自立【2】 | 12問 |
介護の基本【10】 | ||
② | 人間関係とコミュニケーション【2】 | 10問 |
コミュニケーション技術【8】 | ||
③ | 社会の理解 | 12問 |
④ | 生活支援技術 | 26問 |
⑤ | 介護課程 | 8問 |
⑥ | 発達と老化の理解 | 8問 |
⑦ | 認知症の理解 | 10問 |
⑧ | 障害の理解 | 10問 |
⑨ | こころとからだのしくみ | 12問 |
⑩ | 医療的ケア | 5問 |
⑪ | 総合問題 | 12問 |
全125問 |
【介護福祉士】筆記試験合格までの道・内容と合格基準
介護福祉士試験は11科目群もあり、全ての科目から最低1点の正答を得ることが必須です。
どういうことかと申しますと、上の①の場合、人間の尊厳と自立2問と介護の基本10問の合わせて12問のうち、必ず1点以上の得点が必要です。
⑩の医療的ケアの場合は5問の出題がありますが、その5問のうち必ず1点以上の得点がないと、他の科目で満点を取っても不合格ということです。
その為、介護福祉士試験に合格する為には、苦手科目を作らないようにすることが大切です。各科目で満点を取る必要もない為、偏った勉強ではなく、全体を勉強ということになります。
【介護福祉士】具体的な筆記試験の出題形式
筆記試験の出題形式は五肢択一を基本とする多肢選択形式とし、問題に図表等を用いることがある。出題数は125問、総試験時間数は220分とする。
引用:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 出題基準に関連する事項
【介護福祉士】筆記試験1問あたりの回答時間は1.5~2分弱
出題形式については、ひとつの問題に5つの答えがあり、正しい答え、間違っている答えを質問に沿い、選択する形式となっています。
回答は鉛筆(HB推奨)を使用してマークシートの枠にはみ出さないように塗り潰します。
午前の試験で68問、午後の試験で57問の全125問で1問の正解で1点の125点満点となっています。
試験時間については午前、午後共に110分となっていますので、午前の試験での1問あたりの回答に使える時間は1.62分、午後の試験では1問あたり1.93分になります。
テンポ良く回答出来るように、試験勉強時、実際に時間を測定しながら問題を解く練習も必要です。試験勉強方法については別記事で解説予定します。
【介護福祉士】筆記試験はHBの鉛筆でマークシートを塗り潰そう
HBの鉛筆と指定があったはずですが、シャープペンシルで試験を受けている人もいました。特に注意はありませんでしたが、会場によっては試験官に注意があるかも知れません。
私、めぐろが試験場で使用した筆記用具は、HBの鉛筆3本と新品のプラスチック消しゴムで挑みました。小さな鉛筆削りを透明のペンケースに入れていました。自宅で過去問を解く際に、シャープペンで試してみましたが、マークシートは鉛筆の方が塗り潰しやすかったです。
【介護福祉士】筆記試験マークシート形式のメリットとデメリット
試験形式がマークシートの場合、注意しなければいけないことがあります。
また、メリットもあります。ここでは筆記試験の回答方法がマークシート形式の場合のメリットとデメリットをお伝えします。
【介護福祉士】筆記試験がマークシート形式のデメリット
ひとつの問題に躓いてしまうと時間がどんどん少なくなってしまいます。その為、回答に時間が掛かりそうな問題は一旦飛ばして次の問題に進むこともあると思います。
ここで気を付けなければいけないことは、問題の番号と回答用紙のマークシートの番号がずれてしまうことです。
また、マークシートに記入する回答は1箇所であるべきですが、2箇所にマークしてしまうことです。
こちらもずれてしまうことで生じるトラブルです。
実際に、私も介護支援専門員試験の残り時間15分でこれを経験しました。泣きそうになりましたが、諦めないで間違った回答以下を全て綺麗に消して新たに書き直しました。
問題用紙に薄く回答番号を書きながら問題を解いていたのと、ずれてしまった問題が終盤だったので修正が間に合いましたが、介護福祉士の筆記試験は午前68問、午後57問と多いです。
それまで一度もこのようなトラブルがなく、マークシートの注意点については良く理解していたつもりですが、本番は何が起こるか解りません。
大切なことは焦らないことと、マークシートに回答をする時、問題番号と回答番号が同じであることを確認しながら試験をすすめることです。
● 間違えた回答は綺麗に消す
間違えた回答は綺麗に消し切ることが大切です。先に書いた回答が消えていないと2箇所に回答したことになり兼ねません。
そのためH等硬い芯の鉛筆より、推奨されているHBの鉛筆を使用しましょう。
また、新品の消しゴムの角を使って隣の回答まで消さないように気を付けて下さいね。
【介護福祉士】筆記試験がマークシート形式のメリット
介護福祉士筆記試験の出題形式は五肢択一を基本とする多肢選択形式となっています。ということは、そうなんです。答えが問題の中に必ずひとつあるということです。
要するに難しい漢字や用語を正確に暗記する必要がないということです。勿論、漢字や用語をきちんと覚えることをお勧めしますが、介護福祉士の筆記試験は五肢択一が基本なので、合格を目指す記事を書く上でメリットとして挙げました。
例題を挙げて説明します。
第32回(令和元年度)介護福祉士筆記試験問題の問題103
Jさん(80歳、男性)は, アルツハイマー型認知症(dementia of theAlzheimerʼs type)と診断され,半年前から認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居している。
最近,Jさんは,トイレに行きたいと言ってグループホーム内を歩き回った後に,失禁するようになった。Jさんの排泄の状態として,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
- 反射性尿失禁
- 心因性頻尿
- 溢流性尿失禁
- 機能性尿失禁
- 腹圧性尿失禁
正答は④の機能性尿失禁です。
この問題番号103についての解説をしますと、J様はトイレに行きたいと話されているため、尿意はあります。
トイレを探し歩いている間に失禁してしまったと考えられるため、認知機能の低下から、トイレの場所が解らないということなので答えは4の機能性尿失禁ということになります。
話を戻します。出題形式が介護福祉士の五肢択一を基本とする多肢選択形式、つまり5つの答えの中から1つを選択してマークシートを塗り潰す為、「④機能性尿失禁」のみならず、例え正答が「③溢流性尿失禁」だったとしても、漢字を正しく書けなくても、読めなくても選択した解答番号が正しければ良いということです。
因みに「③溢流性尿失禁」は「いつりゅうせいにょうしっきん」と読みます。膀胱に溜まりきった尿を出そうとしても少量しか出ず、残尿感があります。膀胱に溜まった尿が気付かないうちに少量ずつ漏れ出し、持続的に失禁するため、量は多いです。
膀胱内を空にすることが困難で、尿が溜まっているということを脳に伝達することが出来ず、溢流性尿失禁は神経の異常によって起こります。
【介護福祉士】90得点すれば筆記試験は合格出来る
私も過去、介護福祉士の試験を受けるにあたり何点くらい得点すれば合格出来るのか、合格率についても、これまでにどのような流れがあったのかと試験勉強をしながら調べていました。
前回の令和1年度筆記試験については総合点125点に対し、77点以上の得点で合格されています。総得点である125点の60%程度を基準とありますので、単純計算で75点です。
問題の難易度で合格点については修正があるので、絶対はないですが85~90得点すれば99%合格します。
100点満点の90点ではありません。125点満点の90点です。35問間違えても合格出来るということです。大丈夫です。きちんと試験勉強を積めば合格出来る資格です。頑張りましょう。
以下、第1回介護福祉士国家試験から前回32回までの合格率・合格点を纏めています。参考程度にご覧下さい。
【介護福祉士】筆記試験合格までの道・4通りのルートを解説
介護の資格で唯一の国家資格である介護福祉士を取得するためには、先ずは介護福祉士試験を受ける資格(受験資格)があるかどうかを確認する必要があります。
介護福祉士試験を目指すルートは4つです。早速、確認していきましょう。
介護福祉士受験資格の確認
- 実務経験ルート
- 養成施設ルート
- 福祉系高校ルート
- 経済連携協定(EPA)ルート
上記の①と②は筆記試験のみ。③の福祉系高校ルートと④の経済連携協定(EPA)ルートには筆記試験と実技試験があります。各、講習を受けることで免除になります。
順番に解りやすく解説します。
【介護福祉士】合格までの道・実務経験ルート
介護等の実務経験3年以上と、実務者研修で介護福祉士受験資格を得られます。介護等の実務経験3年以上と、介護職員基礎研修、喀痰吸引等研修で介護福祉士受験資格を満たします。
実務者研修についてを記事にしています。宜しければ是非お読みください。
実務経験3年以上とは、従業期間(在籍期間)1.095日以上、従業日数(介護業務を行った日数)540日以上の両方を満たすということです。
先にもお伝えした通り、介護職員基礎研修は廃止となり、実務者研修に変わりましたが、介護職員基礎研修では学べなかった喀痰吸引等研修のみ受講する必要があります。
介護福祉士受験資格の介護の実務経験3年以上とは実務経験の範囲について、厚生省社会局長、厚生省児童家庭局庁通知等により定められています。
以下、5つの施設や事業において「介護等の業務に従事したと認められる職種」に該当する「主たる業務が介護等の業務である方」が受験資格対象となります。
介護業務と他の業務を兼務しているという場合も含まれますが、兼務の場合は辞令等により介護業務を行った期間が明確になっている必要があります。
☑ 介護等の業務に従事したと認められる職種
- 児童分野
- 障害者分野
- 高齢者分野
- その他の分野
- 介護等の便宜を供与する事業
看護師や生活相談員、介護支援専門員等については、上に挙げる主たる業務が介護等の業務にはあたりません。
以下は、独学で介護福祉士受験を目指す方に向けた記事です。
【介護福祉士】筆記試験合格までの道・養成施設ルート
高等学校等を卒業後、厚生労働大臣が指定する2年制介護福祉士養成施設を卒業することで、介護福祉士受験資格を得られます。高校を卒業されている方(もしくはそれに準ずる者)であれば、年齢に関係なく入学できる福祉の施設(学校)です。
※2年以上の実務経験
2年間で学費が200万円以上となっています。貸付金や奨学金、分割払いなど学費の支払い方法については各施設によって異なりますので確認が必要です。
高等学校等を卒業後、福祉の大学、社会福祉士養成施設、保育士養成施設のいずれかを卒業した方については、厚生労働大臣が指定する1年制の介護福祉士養成施設を卒業することで介護福祉士受験資格が得られます。
※1年以上の実務経験
かつては(平成28年度/2016年度卒業)養成施設ルートを選択すると試験を受けずとも卒業と同時に介護福祉士資格が得られました。
「社会福祉士及び介護福祉士法」の改正により、平成29年度(第30回2017年度)卒業された方から少し複雑になっています。「経過措置」がありますので該当する方は確認して下さいね。
【介護福祉士】受験資格養成施設ルートの経過措置について
平成29年度から令和8年度(2017~2026年度)卒業の方については経過措置に該当します。
この期間に卒業の方は、養成施設を卒業後5年間、介護福祉士の資格所持者とみなされます。(要登録申請)例え、国家資格を受け、不合格になっても同じように介護福祉士の登録を行うことで5年間期限付きの介護福祉士取得者としてみなされます。
経過措置の5年間に、介護福祉士国家試験を受験して合格することで介護福祉士の資格はそのまま継続されます。
介護福祉士国家試験を受けずに実務経験を継続して5年積むことで介護福祉士資格を取得できます。
どういうことかと申しますと、平成29年~令和8年度卒業の方については、介護福祉士の国家試験を受けず、登録申請を行い、5年間の期限付き介護福祉士の資格を取得。5年間、介護等の実務経験を継続して積むことで試験を受けることなく介護福祉士の資格を取得できるということです。
平成29年度~令和8年度卒業の方について登録申請を行い、5年間の期限付き介護福祉士を取得します。
①介護福祉士の国家試験を受け合格出来なかった方②介護の実務経験を5年間継続して積むことが出来なかった方、つまり①も②も達成出来なかった場合、介護福祉士資格は期限切れとなり消滅します。
介護福祉士資格は消滅しますが、その後、介護福祉士の国家試験を受けて合格すれば勿論介護福祉士資格を取得出来ます。
令和9年度(2027年度)以降に養成施設を卒業される方からは、国家試験を受験・合格しない限り、介護福祉士の資格が得られなくまります。
継続して5年間の実務経験とは、従業期間(在籍期間)が連続1825日以上、従業日数(介護を行った日数)900日以上の全てを満たすことです。
継続して5年間の実務経験とは、同じ施設や介護事業所等であることが望ましいですが、必ずしも同じ職場に5年間居続けなければならない等の規定はなく、空きなく5年間介護の仕事に携わる必要があります。
12月31日に退職して1月1日から別の事業所や施設に転職しても可です。極端な例えですが、12月31日に退職して1月2日から別の事業所や施設に転職の場合は、5年間の期限が過ぎると国家資格を受験して合格する以外に介護福祉士資格を取得できなくなる可能性がありますので注意が必要です。
この経過措置の期限について、どんどん延長されており今年令和2年(2020年)6月に令和4年度が期限から令和8年度が期限に延長されています。今後も変更があるかも知れませんので気になる方はチェックして下さいね。
【介護福祉士】筆記試験合格までの道・福祉系高校ルート
福祉系の高校を卒業、または、福祉系特例高等学校を卒業して、介護福祉士国家試験合格を目指すというルートです。入学した年度によって受験資格が違いますので確認が必要です。
平成21年度(2009年度度)以降に福祉系の高校に入学、卒業した方は、介護福祉士の筆記試験を受験して合格することで介護福祉士資格が取得出来ます。
平成20年度(2008年度度)以前の入学され卒業された方については、筆記試験、実技試験に合格することで介護福祉士資格が取得出来ます。
※平成20年度(2008年度)以前に入学された方で介護技術講習を受講された方は、実技試験が免除になります。この場合、実務者研修を受講しても実技試験免除にはなりませんので注意が必要です。
【介護福祉士受験資格】福祉系高校ルートの実務経験
9ヶ月以上の介護等の実務経験とは、従業期間9ヶ月(273日以上)と従事日数135日以上で、従業期間、従事日数の両方を満たす必要があります。
実務経験とは、身体的、精神的障害から、生活する上で支援が必要な方に対して、お身体の状態に応じた介護等を行うことです。更に、利用者、介護者に対して介護に関して指導することをいい、厚生労働省がそれらの範囲を定めています。
【介護福祉士】筆記試験合格までの道・経済連携協定(EPA)ルート
EPA介護福祉士候補者とは、日本の介護福祉士取得を目的として、日本の介護施設で研修を受けながら就労されるインドネシア人、フィリピン人およびベトナム人の方々のことを指します。
候補者の受入れについてですが、2国間の経済活動の連携強化の観点から、公的な枠組で特例的に行うものであり、看護・介護分野の人材不足への対応ではありません。
※実技試験免除を申請する場合
● 実務経験3年以上 ➕ 実務者研修 or 介護技術講習
受験の申込時、実技試験免除か実技試験を受けるのかを選択する必要があります。実技試験免除を選択された場合、実務者研修か介護技術講習のいずれかを受けることになります。
実技試験免除を選択しなかった場合、筆記試験に合格後、実技試験を受け合格する必要があります。
引用:厚生労働省 経済連携協定(EPA)ルート
経済連携協定(EPA)介護福祉士候補者の要件
インドネシア人の方、フィリピン人の方、ベトナム人の方全ての候補生の方への要件として、以下の2つを完了していることが挙げられています。
- 訪日後、日本語研修及び介護導入研修を修了していること
- 公益社団法人 国際厚生事業団 JICWELS の紹介による受入れ機関との雇用契約を締結していること
インドネシア人介護福祉士候補者要件
①から③のいずれかに該当する者であること。更に、訪日前、日本語研修受講後に日本語能力試験 N5 程度以上に達していることでインドネシア人介護福祉士候補者となります。
フィリピン人介護福祉士候補者要件
①又は②のいずれかに該当する者であること。更に、訪日前日本語研修受講後に日本語能力試験 N5 程度以上に達していること。
※こちらについては調整中となっている為、詳細は確認下さいね。
ベトナム人介護福祉士候補者要件
【介護福祉士】試験センターよくあるご質問
介護福祉士国家試験について公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの「介護福祉士国家試験 よくあるご質問」に回答があります。
よくある質問以外にも、試験センターのトップページから「介護福祉士国家試験」に入ると介護福祉士試験のあらゆる情報がありますので、一通り目を通すことをお勧めします。
【介護福祉士】筆記試験合格までの道・纏め
介護福祉士筆記試験合格までの道を纏めます。
介護に纏わる資格は実にたくさんあり、介護のお仕事を始めたばかりの方には解りづらくなっていますが、「介護職員初任者研修」「実務者研修」「介護福祉士」「認定介護福祉士」の4つが基本的な流れです。
実務経験ルートから介護福祉士を目指す方が大多数となっていますが、実務経験ルートで介護福祉士を受験する場合の受験資格は、「実務者研修」➕「実務経験3年以上」と、「介護職員基礎研修」➕「喀痰吸引等研修」➕「実務経験3年以上」です。
その他、養成施設ルート、福祉系高校ルート、経済連携協定(EPA)ルートの全4ルートから介護福祉士の受験資格を満たせば受験出来ます。
また、介護福祉士筆記試験は11科目群のどの科目からも最低1点を得点する必要があります。他の科目で満点を取っても1科目0点であれば不合格となりますので、苦手教科を作らず、満遍なく勉強しましょう。
介護福祉士筆記試験の合格基準は、125点満点中60%程度が基準となっており、難易度によって合格点が補正されます。因みに令和2年1月26日に実施された第33回介護福祉士筆記試験の合格点は77点でした。
筆記試験は午前110分、午後110分の220分となっています。1問1点の得点です。試験形式は五肢択一を基本とする多肢選択形式とし、問題に図表等を用いることがあります。マークシート形式となっていますので筆記用具はHBの鉛筆を使用しましょう。
介護福祉士は国家資格ですが、きちんと試験勉強をすれば合格出来る資格です。介護のお仕事を始めた方は是非、介護福祉士を目指しましょう。
その他、ルートが4つあり、様々な不明点があると思いますが、介護福祉士国家試験について公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの「介護福祉士国家試験 よくあるご質問」に回答がありますので、確認して下さいね。
介護福祉士筆記試験合格までの道と題しまして、「介護の資格について」「介護福祉士受験資格」「介護福祉士合格基準」についてを記事にしました。また、介護福祉士筆記試験の出題形式メリットとデメリット等も参考にして頂けたら幸いです。
今後の予定として、介護福祉士筆記試験に向けた勉強方法等も記事にする予定です。この度は、めぐろの介護新聞にお越し頂き、誠にありがとうございました。
筆記試験日:令和3年1月31日(日)
実技試験 :令和3年3月7日(日)
合格発表 :令和3年3月26日(金曜日)