施設の介護

人間関係で悩んでいる介護職の方へ

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通勤時の車の量が一時期に比べ、多くなったと感じています。みなさん、こんにちは。めぐろの介護新聞にお越し頂き、ありがとうございます♡

今日は主に施設介護職員の人間関係と、施設職員が抱えるストレスについて、めぐろの新人時代を思い出しながら記事にします。宜しくお願いします(*^-^*)

選んで読む目次
  1. 介護職を辞める理由1位が人間関係
  2. 新米介護士としてスタートしたものの2年間の辛い日々
  3. 新米介護士めぐろと似たような状況下の方に向けて
  4. 新米めぐろが退職しなかった理由
  5. 自信のないことを人前でやれと言われたら
  6. しんどくなったら初心を思い出して下さい
  7. 国にお伝えしたいことは働く環境を整えて下さい
  8. この記事の終わりに

介護職を辞める理由1位が人間関係

介護のお仕事に限らず、日々の業務の中で、何かしらの悩みを抱えている方は少なくないと思います。みなさんは、どのように解決していますか?

以下は、介護の仕事を辞めた直接の理由についてのデータです。

1位 職場の人間関係に不満があった
2位 結婚・出産・妊娠・育児の為
3位 他に良い仕事、職場があった
4位 職場の理念・運営の在り方に不満
5位 収入が少なかった為
介護のお仕事を辞める理由のトップが「職場の人間関係に不満がある」です。
たろう先輩職員
たろう先輩職員
今日はめぐろさんの実体験を記事にするんですよね
りょうこ新人職員
りょうこ新人職員
めぐろさんでも、人間関係に悩むことがあるんですか?
めぐろ
めぐろ
私だけではなく、お仕事をされている方にとって、一度は職場の人間関係に悩んだことがあるんじゃないかしら。
ナースえみこ
ナースえみこ
ハイ!私も上司との仕事に関する価値観が違い過ぎて辞めています。めぐろさんの記事がどなたかのお悩みを解消出来ると良いですね。
めぐろ
めぐろ
登場人物は、わたくしめぐろと、私が入職した特別養護老人ホームの開設から在籍されていた古株職員50代看護師Aさんです。

新米介護士としてスタートしたものの2年間の辛い日々

現在は、施設のケアマネジャーとして働いていますが、私にも勿論ですが新人時代があり、何度かお仕事を辞めたくなったことがありました。

ここから、私自身が介護施設で新米介護職員として働く中で、精神的に辛かった人間関係についてをお話しします。

その頃の私は介護経験がないにも関わらず、ホームヘルパー2級を取得したあと、直ぐに1級も取得。「やる気だけは300%全開」の新米介護職員1年生でした。介護技術を学びたく、特別養護老人ホームに入職して直ぐに「やる気300%がブルーな毎日」に変わったお話しです。

特別養護老人ホームや介護老人保健施設他、有料老人ホーム等、施設介護職員として働くとなると、必ず看護師と連携してお仕事をすることになります

医師、看護職員、介護職員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、事務員、生活相談員、介護支援専門員等、専門職が連携してお客様の支援を行います。そのうち、看護職員、介護職員は特に密に連携し、ご入居されているご利用者様を支えていくことになります。

その1 挨拶をしても無視される

挨拶をしても返事もしてくれない看護師Aさん。よくある忙しくて気付かず返事が出来なかったということではなく、入職して半年間「おはようございます」「お疲れ様です」と挨拶をしても一度も挨拶を返して下さったことはありませんでした。

直ぐに「私のことが嫌いなのかな」と気付きました。特に朝一番の挨拶で返事を返してくれないのは寂しい気持ちになりますし、「今日もがんばろう!」という気持ちが萎えてしまいます。

その2 大きな声で注意をされる

新人だったからは言い訳になりますが、無意識のうちにやってしまった失敗は数知れず。お客様に対して適切な対応が出来ないことがありました。そのひとつを思いっきり指摘された時のお話です。

それは、おやつの摂取介助時、「何か普段と様子が違うような…顔色も悪いような気がする」と感じました。普段なら、お食事はそこまでパクパク召し上がる方ではありませんでしたが、おやつだけは、開口が良く必ず全量摂取される方でした。

その日は最初の数口のみ召し上がりましたが、その後はぷつりと開口されなくなり、閉眼。その場でバイタルサイン(血圧、脈拍、体温、SpO2)の測定を行うと、体温が37.5℃を超えていました。

フロアから医務室は見える場所にあり、その5~6メートルほど離れた医務室に、本人様をお連れしました。「〇さんのお熱が37.5℃超えてるんですが…。」と報告した時のことでした。

他の処置中のお客様も、私が車椅子を押してお連れした体温が37.5℃を超えたお客様も、他の看護師もいる前で「なんで、こんなところに利用者を連れてくるの!具合が悪いなら臥床でしょうよ!」と大きな声で怒鳴られてしまいました。

確かに私の行為は間違えています。体調不良者は先ずは臥床!その通りです。PHSを活用して、看護師に報告することも出来るのに何故、私はお客様をお連れしてしまったのだろうと反省しました。その日の夜は帰宅しても涙が止まりませんでした。

翌日、介護リーダーに呼び出されてしまう

翌日、介護リーダーに呼ばれました。「前日の失態の注意があるのだと…。」発熱のあるお客様に、間違った対応をしたことについてきちんと謝罪しようと思いました。気持ちが重いまま先輩職員のところにいきました。

下を向いたまま「すみませんでした」と謝罪しました。

「昨日は大変でしたね。看護師Aさんから聞きましたよ。確かに速やかに居室にお連れして臥床して頂いてから、看護師に報告が良かったですね。

ただ、目黒さんはお客様の体調不良に気付いてバイタルサインを測定して、看護師に報告したという行為は間違えていないから、あまり落ち込まないように。お客様のことをよく観て、普段と違うことに気付くということは、介護士としてとても大切なことです。」と。

「え?注意じゃない…?いえいえ、注意です。注意もあるけど、褒めて下さっている?」と、昨日からのどん底から、少しですが脱することができました。このリーダーが上司でいて下さったお陰もあって、何かあっても前向きな気持ちに切り替えることが、その後何度もありました。

その3それでも続く虐めのような日々

馬鹿にするような発言や態度をとられたことは、その後も何度も何度もありました。

介護1級なんでしょ。じゃあ、出来るでしょ。やって!

介護の経験がないまま、ヘルパー2級で足りず、1級まで取得してしまったことで、教えてくださいとお話しても教えてもらえませんでした。未経験でも働きながら1級が取れたのですが、その頃、1級を取得している職員はいませんでした。率直に生意気だったのかも知れません。

看護師Aさんと仲良くされている数年前に入職している先輩介護士にまで「私は2級しかないけど私で良ければ教えますよ~」と看護師Aさんとケラケラ笑いながら嫌味を言われたこともありました。

悔しくても私には何の経験も技術もない

ホームヘルパー1級はあっても、教えて頂かないと、何一つ出来ない自分の力のなさに虚しくなったり悲しくなったりしました。ただ、他の看護師はみんな優しく接して下さるのに、何故この人はこんなに高圧的な態度をとるのか解りませんでした。看護師Aさんの業務を見ていてもお客様に対する言葉遣いや振る舞いは、とても尊敬できるものではありませんでした。

退職」も勿論考えました。

看護師はそんなに偉いの?と何度思ったか解りません。看護師Aさんが出勤している日の、わたしの心は超ブルー。

その4 入浴後の処置でお客様をお待たせしても謝らないA看護師

入浴介助後で、お風呂からお客様が出られたあと、処置などがある場合、看護師を呼ぶことになりますが、看護師Aさんに「○さんの処置をお願いします」と連絡しても中々来てくれず、やっと来てくれたと思ったら、「遅くなりました」「お待たせしました」ではなく、お客様にも私にも一言も発せず、淡々と処置をして無言で浴室をあとにする

「偉そうにね。なにあの態度。すっかり体が冷えちゃったわよ」とお客様。私に対してはともかく、お客様に対してあのような態度は、介護云々の問題ではなく「ひと」としてどうなんでしょう。

私が対応していたから遅く来たのかも知れない」「私が対応していたからお客様に謝罪がなかったのかも知れない」「私が対応していなかったらお客様は寒い思いをしなくて済んだのかも知れないと、どれだけ考えたところで答えを得られない憶測。

いつの間にかシフト表を確認して看護師Aさんの出勤日をチェックすることが毎日のルーティンのひとつになっていました。

介護リーダーに話そうとも思いましたが、私が話すことで更に苛めのような態度はエスカレートする。これ以上辛い思いはしたくないからと、何を言われても誰にも言いませんでした。

介護のお仕事は好きなのに、人間関係がうまくいかず途方に暮れていました。

辛かったけど、遣り甲斐を感じる仕事がある

看護師Aさんには、冷たい態度をとられていましたが、毎日の業務を一生懸命こなすことで、どんどん私にも出来る介護が増えていきました。お客様のお名前や顔だけではなく、その方の食事形態や排泄形態を少しずつ覚えていきました。

何をする時も、担当職員と行動をしていましたが、何人かのトイレ誘導はひとりでやらせて頂けるようになりました。ひとりで介助を重ねることで、トイレ介助の基本はあっても介助の方法はお客様によって違うということを体で覚え、スムーズに介助が出来るようになりました。

お客様に初めて褒めていただいたのもこの頃です。

めぐろさんは、いつも洋服の背中のしわを伸ばしてくれる。ズボンの中心線も合わせて履かせてくれるから、突っ張りもないし凄く気持ちが良いの!仕事はだいぶ慣れました?期待していますよ。いつも、ありがとう。」

詳細は覚えていませんが、背部のしわ伸ばしや下衣の中心線を合わせる介護の基本的なことがきちんと出来ていることを褒めて頂いたことだけは覚えています。

少しずつですが、お客様に名前を憶えて頂いて呼んでいただけるようになり、介護の遣り甲斐を感じるようになりました

その5 発見!嫌われているのは私だけではなかった

介護職員が新たに入職された際、キツく注意をしている看護師Aさんを見掛けて、「私だけではなく、新しい職員に対して同じような態度をとる」ことが解りました。

この看護師Aさん一人のせいで数人は仕事を辞めています。「一緒に頑張りましょうね」と声は掛けていましたが、私の声は届きませんでした。その頃の私は、やはり何もできませんでした。

その6 乗り越えた解放的喜び

1年、2年と私の介護経験が増えると、次第に看護師Aさんの態度が変わってきました。名前で呼んでもらったことがなかったのですが、「目黒さん」と呼んで下さるようになりました。何故か認められたように感じて嬉しかったのを記憶しています。

勝った!!

介護に勝敗はありませんが、そんな気持ちになりました。

それ以降、看護師Aさんに嫌味を言われることもなくなり、看護師⇔介護士の連携も上達していきました。

その7 乗り越えてすぐに看護師Aさんは退職

このお話しは、介護保険制度がはじまって7~8年ほど経過した頃のお話しですが、施設内でも「接遇」についての研修も増え、接遇委員会まで発足されました。

これまで以上に職員の身だしなみや、お客様への対応方法、言葉遣いについても研修を受けるようになりました。

ある日、お客様のご家族様からその看護師Aさんの言葉遣いにクレームが入り、たった一回のクレームで看護師Aさんは退社されました。

神様が与えた介護士としての最初の試練

2年と数か月ほど看護師Aさんと一緒にお仕事をしてきましたが、終わりはあっけないものでした。今になって思うことなのですが、この一連の出来事は、私に与えられた介護士としてのひとつの試練だったのかも知れません。

新米介護士めぐろと似たような状況下の方に向けて

挨拶に順番はありません。気付いた人がするんです

挨拶をしても返事をしてくれない職員がいるからと言って、「あの人は挨拶してくれないから私もしない」はNGです。それでは看護師Aさんと同類になってしまいます。

挨拶は基本です

朝は「おはようございます。」職員と会ったら「お疲れ様です。」挨拶は必ずしましょう。挨拶から対話、コミュニケーションが図れます。

あの頃の私は「どうせ返事をしてくれないから」と思いながらも、きちんと挨拶は続けていました。最初から「看護師Aさんへの挨拶に返事はないもの」と思い込んでしまうと、悲しいとかはなくなります。(慣れます😅)

もし、挨拶をしても返事をしてくれない職員がいる場合、思い切って「〇さん、おはようございます」と名指して挨拶しても良いかも知れませんね(笑)

当たり前のことをいいますが、自分が先輩になっても同じように、挨拶されたら必ず返しましょう。また、自分から挨拶はするようにしましょう。挨拶にどちらが先はないはずです。気付いた人が先に挨拶をすれば良いのです。

一日に何度挨拶しても怒る人はいません。時折ないですか?「あれ?さっき挨拶したかな?」とか。「めぐろさん、さっきしましたよ」と言われることもありますが、挨拶をしたつもりでも実際はしてない場合のことを考えると何度しても良いのかなと思っています。(若干の物忘れが入っています。)

普段と様子が違う等、異変を発見した際の対応

日々、介護業務を行っていると、当然、ご利用者様の普段の様子を毎日見ているということになりますね。介護職員はご利用者様の一番近くでケアを行っています。

ご利用者様の中には「痛いです」「苦しいです。」「辛いです。」が伝えられない方もいらっしゃいます。介護職員が異変を早期に発見することで、お客様の不快がそれだけ早く解消できます

気付ける職員になろう
「発語が少ない」

いつもに比べると静かだけど何故かな?具合が悪いのかな?

「顔色が悪い」

顔色不良に気付くだけではなく、表情が乏しかったり閉眼がちだったりどうしたのかな?

ご機嫌が悪い

普段は穏やかな方なのに、何故かイライラしている、怒りっぽいのは何故?眉間にしわが寄っているけど、何処か痛いのかな?

食欲がない

特に甘いもの等の好物を摂取介助しても開口が悪かったり、食べたいものが食べれないのは何故かな?排便はいつあったのかな

座位が不安定

いつもに比べ、座位時、身体を支えられないけどお熱はないかな?

介護を行う際、ありとあらゆるところで「気付き」が見つかります。排泄介助ひとつとっても同じように、普段より排尿が出づらい、尿量が少ない、尿色が濃い、濁っている等たくさんあります。

新米介護士めぐろのお話にもありましたように、発熱があった場合は速やかに安静臥床対応としたうえで、バイタルサインを測定し、数値を看護師に報告し指示を仰ぎましょう

介護のお仕事中、困った時は先ず、焦らないで落ち着いて考えてみましょう。例えば、発熱がある方を発見した場合、または、自分が発熱した場合、どうしたら良いのでしょうか。やはり、先ずは横になって休みたいですよね。

では、内服した下剤の効果で多量の便失禁をした時はどうでしょう。下衣も便が漏れて背部まで汚染してしまっています。私は新人のころ、この便失禁した排泄介助でも焦ってしまい、どうしたら良いのか解らなくなってしまいました。

ここで、先ほどの発熱した場合と同様に、自分が衣類を汚してしまったらどうするのでしょうか。そうですよね、汚れたら綺麗にすれば良い!ただそれだけなんです。

新米めぐろが退職しなかった理由

頑張る気持ちで入職した特別養護老人ホームで、まさかの看護師Aさんと出会い、何度も自宅で泣き、(何故か泣くのは自宅です)仕事に行くのが嫌になった日もありましたが、何故辞めなかったのかについてをお話します。

介護技術を学びたいという目標が達成できていなかった

入職した理由が「介護技術を学びたい」だったこと。介護に関して全くの経験がなかったので、せめて綺麗におむつ交換ができたり、スムーズに認知症を患うご利用者様の対応が出来るようになりたかったからです。

また、看護師Aさん以外に悩みがなく、現場が楽しかったから辞めなくても済んだのかも知れません。「退職しなかった理由」というよりも、「結果、辞めていなかった」が正しいです。

転職先がバラ色の環境とは限らない

例えば退職して新しい施設で働くことになっても、また、同じような人がいるかも知れません。いえ、お局様はどこの職場にいってもいらっしゃいます。そうなると、また新しい職場を探すんですかということです。

何故、自分が去らなければいけない」「この人より1日でも長くこの職場で働くんだ!」という根性で働きましょう。

尊敬できる先輩がいた

尊敬できる先輩職員(リーダー)がいたから、辞めずに済みましたと言っても、過言ではありません。

今、勤務している職場に尊敬できる先輩はいますか?

介護職以外でも看護師や施設管理者等、ひとりでも尊敬できる人がいることが大事です。私は、尊敬してほしいとは思っていませんが、めぐろがいるから辞めない!と思っていただける職員になれるよう日々、精進しております😅

自信のないことを人前でやれと言われたら

私が看護師Aさんに言われたような「資格があるんでしょう!だったらやって!」などのように、自信のない介護をやるように言われた際の対応方法についてお話します。

すみません。私はまだ経験が浅く、自信がありません。怪我をさせてしまいそうなので〇さんの介護を見せていただけませんか?」と言ってみてはいかがでしょうか。

慣れていない、経験が浅い自信のない介護をやってはいけません。例えば車椅子からベッド、ベッドから車椅子への移乗ひとつにしても、もし自信のない介護をひとりで行って失敗してしまったらお客様に怪我をさせてしまう可能性があります。

ほとんどの施設では3ヶ月程度、先輩職員(教育担当)が新人職員に付きます。同じ人が付けるように、シフトも先輩職員(教育担当)と同じになっていることも多いです。(夜勤除く)未経験者の場合は先輩職員が見て下さっている時に、先輩の指示のもとやらせていただくようにしましょう。

しんどくなったら初心を思い出して下さい

今働いている職場から、「どうかうちの施設に来て下さい。お願いします!」と言われて働いている方はもしかしたらいらっしゃるかも知れませんが…。

ほとんどの方が「この職場で働かせて下さい」と自らが働く職場を探して、履歴書を用意して面接を受け入職しています。(紹介会社を介していても入職を希望するのはあなた自身ですね)

どうしてこの職業を選んだのかという介護職に向けてのアンケート結果の1位は、アンケート総数の半数以上が「働き甲斐のある仕事だと思うから」です。

参考:公益財団法人 介護労働安定センター 平成27年度介護労働者の実態調査

1年、2年と時間が経過するうちに、入職前の「この施設で働かせて下さい」だった最初の気持ちから、いつの間にか「働いてやっている」という気持ちになっていませんか?

介護職員のみならず、働かせていただいて、職場からお給料を頂いています。当然ですが、お仕事ですから、やはり楽しいことばかりではありません。

「辞めたい」理由の全てが相手ではなく、少なからずもご自身の行動や振る舞いにも原因があるのかも知れません。冷静に考えてほしいと思います。

施設職員はストレスを抱えて働いている現状

介護を職業として働く人の実に7.5割が女性です。また、働く年齢層については、ほかの業種に比べて高く、施設介護職員では40代、50代の方が多く働いています。訪問系介護に至っては50代が圧倒しています。中には60代でも訪問介護のお仕事をされている方も多くいらっしゃいます。

ご存じの通り、めぐろの介護新聞でもお伝えしていますが、介護現場は人手不足が常となっている状況で、職員の募集を行っていても中々働き手が見つからない状況です。

介護職の働く環境を改善して明るい未来を迎えようめぐろの介護新聞に、訪れてくださってありがとうございます。 介護のお仕事をする中で、スキルアップを目指している方はたくさんいらっし...
介護経験3年介護士からの言葉

忙しいのは理解出来るし、みんなで声を掛け合って何とか毎日頑張っています。昨日の夜勤で、急変者があり搬送もあったりして、他のフロアのカバーに入り、初っぱなからハードでした。

更に不眠となってしまった利用者さんに、一晩中コールで呼び続けられました。本人も眠れなくて辛いから不穏です。あたたかい飲み物をお持ちしたり、都度訴えに対応しましたが眠っていただけませんでした。他の業務をこなしながらコールが鳴る度に訪室してお話しを伺いました。

もう一人の夜勤者は新人の○さんだから、カバーしながら何とか朝を迎えましたが、あまりにも動きが悪い為、私の業務が進まず、つい新人○さんに強い口調で指示を出してしまいました

夜勤明けで自宅に帰っても眠れず、新人○さんにとっては、夜間の仕事をすることも大変だったはずなのに、何故新人○さんにあんな言い方をしてしまったんだろうと反省しました。仕事が辛いです

私が介護主任として働いていた頃、介護士から上記の報告がありました。どうしても在職する職員は夜勤を含めて疲労、ストレスが溜まり一杯一杯の状態となっています。

動きが遅かったり、要領が悪い職員を見て苛々してしまい、強い口調で指示をしてしまう実情があります。どういうことかと申しますと、人にはそれぞれ容量があって、容量が満タンになってしまうと精神面でのコントロールが効かなくなるということです。

後輩に強い口調で指示をしてしまった先輩職員の心もボロボロです。指示をされる側も、指示をしてしまった側も共に心を痛めています。この先輩職員はやむを得ない部分も多く、私自身も夜勤をやっていた身ですので解らないでもないのですが、やはり後輩の指導については必要な注意や指示については行うべきですが、自身のストレスのはけ口にしてはいけません

ストレスMAXの状態を知る

大事なことは、疲労が蓄積されて、ストレスが溜まって限界に達すると、感情的になったり、何かに当たってしまうことがある。

新人職員、後輩職員、お客様に対する発言や行動が、雑になってしまう可能性があるということを意識していれば、自分でコントロール出来ます。「落ち着け!めぐろ!焦っても仕方がないから!!」等のように自分自身に言い聞かせましょう。また、このような時は、眉間にしわが寄っています。「Let’s work with a smile.」思いのほかご利用者様は職員の表情を見ています。介護のプロとして笑顔でお仕事をこなしましょう。

忙しくても助け合って楽しく働きましょう

介護のお仕事の相手は「ひと」です。接遇はもとより、排泄介助や入浴介助等、相当の体力を要します。

介護のお仕事が好きでも、腰痛や膝痛他、身体的に辛くて退職する方も残念なことにいらっしゃいます。せめて、人間関係での退職を減らしましょう

新しい職員は介護現場の宝です。」を声を大にして言いたいです。

国にお伝えしたいことは働く環境を整えて下さい

労働条件の不安・不満・悩み

不安・不満・悩み
1位 人手が足りない 45
2位 仕事内容の割りに賃金が低い 43.6
3位 有給休暇が取りにくい 34.5

参考:厚生労働省 介護労働の現状より抜粋

環境が変われば出来ること

自分のケアが出来ていない人(職員)が、お客様のケアは満足に出来ません。何かしらのストレスを抱えた状態で介護のお仕事を行うことは危険です。

1位の人手が足りない

人手不足が解消されたら、心にゆとりが生まれます。ご利用者様のことを今以上に、もっと考える時間が出来ます。ケアの質が向上することは間違えありません。やりたくても出来ない環境があります。

2位・仕事内容の割りに低賃金

介護のお仕事が好きな人は多いです。国家資格である介護福祉士を所持し新卒で入職した男性職員が、「これでは結婚のみならず、子供を養っていけない」と他業種に移った方も(介護業界を去った)これまでに僅かながら見送ってきました。

お仕事は大変でも、頑張れば満足できる収入が得られるとなれば、介護人材はもっと増えます。

3位・有給休暇がとりにくい

1位の人手が足りれば解消できます。人手が不足している職場で、堂々と「有給休暇お願いします!」とは言えないということです。

今日の記事にもしましたが、自身のケアが出来ていてはじめて良いケアが行なえるのではないでしょうか。

国も医療、介護職の人材不足を緩和する為、様々な対策を施行、検討して下さっていますが、更なる対応をお願いしたいです。

働く環境を整えて下さい」は心の声です。

それでも、それでも介護職員は、それでも日々の業務を頑張っています。勿論、わたしも頑張ります。

この記事の終わりに

私自身もこれまでに複数回、職場を変えています。いろんな理由があって転職に至りましたが、人間関係が理由での退職は現在のところゼロです。

例えばこのご時世、介護職であれば辞めても次は直ぐに見つかります。どうしても耐えられない場合の最終手段として「ご縁がなかった」ものとして、転職もありだと思います。

ただ、ご縁があっての職場であったり、そこで働く職員との出会いだとも思っています。

介護業界で働く方々が、人間関係でのストレスなく、「忙しくてもこれがあるから!」と、何かしらの楽しみを持ってお仕事を続けていくことが出来ますように心から願っています。

長くなりましたが、お読み頂きまして誠にありがとうございました。

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