エピソード

熱中症に関するエピソード

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こんにちは!めぐろの介護新聞にお越しいただきありがとうございます。

今回の記事の内容は、直接介護には関係ありませんので、カゴテリーは新たに作成した「エピソード」に入れました。この記事の内容は、私がまだ介護業界に入る前のお話です。

今の私なら、あの頃よりもっと適切な処置の方法を伝えることができたと思います。

本格的な夏を迎える前に、このお話しをすることで、失う命悲しむ人をひとりでも減らせることが出来るかも知れないと思い、記事にすることにしました。

妹が飼っていたマリンという犬

名前は「マリン」というコーギーのメスの犬です。正式な犬種は、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークという足が短くて胴が長い中型犬です。

マリンの飼い主は、私の妹です。妹は、一人暮らしをはじめることで、小さい頃からの夢であった犬との暮らしを実現し満喫していました。

犬を飼うと知り合いが増える

妹から「マリンのお陰で、知り合いが増えた」とよく聞いていました。

妹は、実家から離れた地域での一人暮らしでしたので、職場の友人以外に、それほど知り合いがいなかったようですが、マリンと毎日、朝と夕方お散歩をすることで、苦手な外出の機会が増えたと。

妹と同じように、犬の散歩で顔見知りになった飼い主さん達と、ドッグラン等にも出かけたりしているようで、マリンを通して知り合う機会が増えたと楽しそうに話していました。

私もいつかは猫を飼いたい

私自身はと言いますと、妹同様、動物が大好きで、特に猫好きです。

仕事が忙しかったりして、日中、自宅にペットだけにすることが可哀想に思い、動物は飼っていませんでしたが、妹とマリンとの生活を見ていると楽しそうで、「私もいつかは猫を飼いたい」と思っていました。

動物は生き物です

動物を飼い、育てるということは、やはり動物の生涯にわたり責任が生じるわけですから、飼う前に、動物を飼っても良い住居を確保したり、飼う動物の特徴や病気になった時のことを含めて経済的な責任も必要ですよね。

妹はどの程度、そのような飼い主の責任についてを考えていたのかは解りませんが、妹がよく言っていた「仕事で疲れて帰ってきても、マリンがいるから頑張れる」と動物から受ける心の癒しは、相当なものなんだと感じていました。

妹の日常は、いつも愛犬マリンと一緒

マリンをお散歩に連れて行ったり、犬を連れて買い物に出かけたり、ドッグランに行ったりと、私が妹と過ごす時は、いつもマリンが一緒でした。

また、マリンが人懐っこくお散歩で知り合うワンちゃんとも、直ぐに仲良くなる社交的な性格だったこともあり、お散歩に出る度に「マリンちゃん、こんにちは」と飼い主さんから声を掛けてもらっていました。

私とマリンとの思い出

妹と私の自宅は割りと近く、妹がいなくても時間がある時は、マリンに会いに出かけていました。

訪問するとお尻を左右に揺らし、「ゆきな!!いらっしゃい!いらっしゃい!」とでも言っているかのように飛びついてくるかわいい姿に癒されました。

経験はなかったのですが、犬の本を見ながらマリンを洗ってあげたくなり、初シャンプーした時、ブルブルっと体を振るごとに、私に大量の水滴がかかり、着ていた衣類が水浸しになったことがありました。

夏休みに車でマリンを連れて実家に帰る

妹が夏休みに車で実家に帰ることになり、マリンはどうするのか聞くと「連れていく」と。

お盆の季節に400km以上も離れた実家に、車で帰るなんて大変じゃないかと話しましたが、「マリンをペットホテルにあずけると、食事を食べないの。可哀想だから連れてく。去年の春も一緒に帰ったから大丈夫」と笑顔の妹。

私から実家に持って行ってほしいものがあったこともあり、自宅に立ち寄ってもらった際、マリンはいつも通りお尻を振って私に飛びついてきました。

「運転は最低2時間に一度は休んで、マリンにも休憩ね」と私。

「もちろん!大丈夫。ゆきちゃんまたね」と妹。

実家に到着までに9時間

平日であれば6時間程度で到着するのですが、お盆の時期で渋滞にはまり9時間近くかかったようです。

都度、休憩は入れていたようですが実家に到着した時間は15時頃。

朝の6時過ぎに出ていたので妹も疲れていたでしょうけど、マリンも相当の疲れがあったと思います。

とりあえず、無事到着したと聞いてホッとしました。

その時のマリンに異変はなく、実家の近所の子供達と遊ぶ様子もみられていたそうです。

16時半、マリンが急変の連絡

公衆電話からの着信履歴が入っていました。まさか妹からとは思わなかったので放置していました。その後、食事中、再び公衆電話からの着信。

普段なら公衆電話からの電話には出ないのですが、たまたま出ました。

マリンの様子がおかしいの。」と妹。

どうしたのか聞くと夕方散歩に出ている途中、マリンの異変に気付いたと妹。

ハァハァが早く止まらない

舌が赤くなっている

ふらふらで歩けない

携帯持ってないからとりあえず、マリンを抱いて帰る。」と妹。

マリンを診てくれる病院を探すが見つからない

その後も、マリンの状態が改善しませんでした。

「病院に連れていきたいけど連休中で診てもらえない」と妹。

「水を飲ませてみては?」「私も病院を探してみる」と返信。

ネットで片っ端から休日でも診てもらえる動物病院を探しましたが、皆無の結果でした。

関東では休日でも診てもらえる動物病院はありますが、マリンは今、コンビニすらも町に1箇所しかない田舎町にいます。その間も、どんどん時間は経過しています。

11kgのマリンを抱きかかえ、自宅まで戻るだけでも散歩に出てから1時間はかかったと思います。

ようやく診てくれる病院を地元の友人に見つけてもらったそうですが、そこまでの距離は10km。横たわるマリンの腹部をタオルで巻いたアイスノンで冷やしながら病院に向かった妹。

さっきまで元気だったマリンが手遅れに(涙)

病院に到着した時間は、既に散歩から3時間以上経過した20時近くになっていました。

マリンに救急対応の一通りを施行してくれた獣医師からひと言、

手遅れです」と。

意味が解らない妹は「治療をして下さい」と泣きながらお願いしたそうですが、長くても数時間で確実に亡くなると。病院で点滴をしながら亡くなるのを待つのかと言われました。

犬のことを何も知らないで、飼ってはいけません

と一括されたあと、マリンの状態を分かりやすく説明してくれた獣医。

の卵が、半熟になっている状態がマリンの内臓。半熟になってしまったマリンの内臓を、どんな治療をしても再び生には戻せないということ

 

愛犬マリンとの別れ

妹は死を彷徨っているマリンを、実家に連れて帰りました。

もうダメみたい。ゆきちゃん。私のせいでマリンが死んじゃう」とメールが来ました。

どういうことかメールを受け取った私には分かりませんでした。朝まで、あんなに元気に行ってきますって出かけた妹とマリン。

マリンとの最後の時間を過ごしていたんでしょうね。30分ほど連絡が途切れました。

妹から電話の電話。

もう苦しそうな顔はしていない。ただ、息がいつ止まるか解らないくらい浅いの」と話しながら声が震えているのが伝わってきました。

なんと声を掛けたかよく覚えていませんが、きちんとマリンを見送るよう話したと思います。

実家に戻ったマリンは、急に起き上がり水を飲みに行ったそうです。

「もしかしたら回復するのかも知れない」と思うほど、歩行もふらつくことなく、普段と変わりなかったそうです。

その後、何分も待たず再び横たわり呼吸がどんどん浅くなっていきました。

病院でマリンの熱を下げるためにやっていただいた処置で、濡れたマリンの体を抱きかかえ、マリンの呼吸が止まるまでの40分ほど、感謝と謝罪の言葉をマリンに掛けたそうです。

ペットホテルは可哀想と、マリンを実家に連れてきてしまったこと

運転で疲れたからと、普段より早い時間に散歩をしてしまったこと

たった2年しかマリンを育ててあげられなかったこと

マリンとの散歩でたくさんの人と出会えたこと

どんなに疲れて帰っても笑顔で迎えてくれたこと

私が飼い主になってしまったせい…

マリン。

マリンの呼吸がゆっくりになったり、一瞬止まったり、目を閉じようとしても、妹が話しかけると目を開けてくれたそうです。

もうゆっくりとまばたきする以外の力は、マリンにはなかったんだと思います。

息がなくなるまで妹の顔をずっと見つめていたそうです。

愛犬を看取ることが出来たことがせめてもの救い

マリンが亡くなってどれくらい経っていたのかな。

私がマリンを殺してしまった

と疲れ果てた妹からの電話。

あれだけ可愛がっていた愛犬マリンを失った妹の気持ちは、計り知れません。自分を責めるしかなかったと思います。

私を含めて、飼い主としては失格ですが、最後を看取ることが出来たことがせめてもの救いだと話しました。

数日後、妹は帰ってきました。お骨になったマリンと一緒に。

熱中症を予防する為に

もう何年も前のお話なのに、思い出すとやはり辛いです。このような思いを、誰一人味わうことがありませんように願っています。

今一度、大切な家族を守るために、熱中症予防についてを考えて頂きたいと思います。

至らない飼い主と、その姉…。

お恥ずかしい話を自ら晒していますが、動物を飼われている皆様に広く伝わればと思います。人間だけではなく、動物も熱中症になります。

このエピソードの内容の中には、たくさんのやってはいけないことがありました。

今回は、体験をそのままお伝えし、誤った行動については大切な家族を守る為に、読んで頂いた方に、あえて考えてほしいと思います。

この記事を書き終えて・まとめ

取り返しの付かない過ちを犯してしまったという自責の念。

たった2年しかマリンと過ごすことが出来ませんでしたが、妹も、そして私も、マリンから教えられたことがたくさんありました。

実は、「熱中症」についてをブログの記事にするために、作業をしていました。記事を作っていくと、どこかで聞いたことがあるような内容の文章ばかりになってしまいました。

これでは、「熱中症は短時間で命に関わる恐ろしい病気」であることが、読んで下さる方の胸に届かないと思い、私の実体験を記事にすることにしました。

犬を飼われている方でしたらご存知だとは思いますが、毎年、見掛けることがあるのでひとつだけ…。よくマリンと散歩に行く前に、地面に触れ、熱さを確認していましたが、暑い日はつい、今でもしゃがんで地面に触れています。人間は靴を履いていますが犬は裸足ですので火傷します。熱中症と併せてお散歩前のチェックをして下さいね。

次回は、介護施設で注意すべく、熱中症予防と対策についてを改めて記事にします。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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