家族の介護

介護に疲れて限界を感じたら

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みなさん、こんにちは。あたたかい日が増えてきましたが、日によっては気温が15度に満たない日も多いです。皆さんは風邪などひかれていませんか?本日も宜しくお願い致します。

在宅介護の限界

施設でお仕事をしている介護職員は、毎日介護に携わっています。介護の仕事に誇りをもって日々頑張っています。

ですが、私たち施設職員は、時間が来たら退社します。夜勤以外で正規職員であれば、一日9時間拘束、実働8時間勤務が多いと思いますが、勤務時間が終了すれば、その環境から離れることが出来ます。

しかも、お仕事ですので介護をしてお給料を頂いています。

一方、在宅で親や身内の介護を担っている方には、時間が来ても終わりはありません。当然、介護に疲れても、嫌になっても…辞められません。

私たち介護職員との違いは、「いつまで続くか先行きが見えない、毎日続く親の介護をする。勿論ですが、親の介護は、仕事ではないので無給です。」

認知症他、怪我や持病を持つ親の介護を担うことで生じる、精神的、身体的ストレスは少しずつ、少しずつ積み重なり、やがて介護疲れから、介護鬱となってしまったり、大切なはずの親が、嫌いになったり更には恨んだりしてしまう方も実際にいらっしゃいます。

介護は突然はじまることが多いです

例えば来年の春まで等、親の介護が必要な期間が決まっているのであれば、休職や勤務形態を変更する等の対応も出来ます。

実際は、いつまで続くのか、見通しがつかない毎日続く介護に、悩む時間もなく、自分の時間を削って頑張っている方も。

また、介護は骨折や病気の発症など、ある日突然はじまることも多いです

頼む人もいなく、頼み方も解らず、お一人で親や身内の介護をされている方にとって、この見通しがつかない毎日続く介護に疲れ果て…。

これまで偉大な存在だった親が、何故こんなことになってしまったのかと、虚しくなったり、悲しんだり、悔やんだり、なぜ自分だけこんなことにと、時には環境を恨んだり、行き先のない怒りとなってします。

認知症を患う方の介護はプロでも大変

施設見学の対応をする際、様々なご相談があります。現在も、施設に親を入所させることに、たくさんの方が何かしらの罪悪感を感じています

自分の親だからと自分の時間を削って介護をされている方は多いですが、介護はする側も勿論大変ですが、される側も大変ですし辛いです

重度の認知症を患う方への介護は、認知症についてを勉強したプロの看護師、介護士が対応しても大変です。

認知症は病名ではなく、病気の症状です。その症状を引き起こすのが、アルツハイマー病、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭認知症などがありますが、アルツハイマー病がその6割を締めています。2012年における 認知症の有病者数462万人にあてはめた場合、2025年の認知症の有病者数 は約700万人となる

参考:厚生労働省老健局(新規ウインドウが開きます)

少しでも自分の為の時間を作る(介護疲れ)

介護は突然はじまることが多いです。在宅生活を続けるために、介護が必要になった親や身内を支えて日々、頑張られている方がたくさんいらっしゃいます。頭が下がる思いです。

介護で溜まった疲れやストレスを上手に発散することは、良いケアを行うことにも繋がります

施設入居も視野に入れる

在宅生活にも限界はあります。限界とは、今、介護をされている方にとっての限界です。

介護には全く関わって下さらない身内の方の中には、実際の状況を把握されていないにも関わらず、介護者が行っている介護に対して冷ややかな指摘をされる方もいらっしゃいます。

自分の人生を大切にして下さい

高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みとして、2000年に介護保険法が施行されました。

歩行にふらつきがなく、お話しをしても認知症が全く見えない方も多く、同居して一緒に生活をしている家族しか解らないことも多いです。

偉大な存在、尊敬する自慢の親だったはずなのに、排泄の失敗、食事を食べこぼす、話をしてもつじつまが合わない等、「なぜ、こんなことに」とはじめての介護に戸惑われたり、「なぜ、私だけが」と虚しさ、悲しみ、そして怒りとなって親子の関係は徐々に崩れ、憎しみさえ生じる方も実際にいらっしゃいます。

身体的のみならず、精神的にストレスが溜まると普段なら優しく受け止められるちょっとした相手の間違えが、許せなくなったりもします

ひとりで頑張らないで下さい。

精神面で落ち着くことで生まれる思い(施設介護)

めぐろ
めぐろ
以下に利用者様のご家族から頂いたお言葉で、特に心に残っている内容をご紹介します

施設に入れることに、ものすごく罪悪感がありました。あの頃、崩壊してしまった親子の関係は戻らないと思っていましたし、それも仕方ないと諦めていました。

最後は自ら会いたくて、足が勝手に施設に向かっていました。どれだけ呆けても、私にとっては私を生んでくれた大事な親です

最後の最後に、やっとあたたかい気持ちで、親と関わることが出来るようになりました。ご対応に感謝します。………

介護職員が出来ること

私がお客様への対応で、気を付けていることのひとつに、お話しをしながら考え、観察することがあります。

お客様にとって喜んでいただこうと思って行ったことが、Aさんには、すごく喜んでいただけても、Bさんにとっては全く興味がなかったりすることがあります。

数学のように答えがひとつなら問題はないのですが、人との関わりって本当に難しいですね。

お話ししながら観察する
  • 精神状態は落ち着いているか
  • 身だしなみは整っているか(体調不良)
  • 声のトーン、会話の速度が普段と変わりないか
  • 表情が乏しくないか
  • 口調が荒々しくないか(穏やかか)等々
お話ししながら身体を見る
  • 爪は伸びていないか
  • お顔が綺麗に洗えているか(目やにが付いていないか)
  • お髭が伸びていないか
  • 衣類のボタンはきちんと止まっているか
  • 衣類が食事で汚染していないか
  • 手足に浮腫(むくみ)はないか
  • 靴のかかとを踏んでいないか…等々

また、いろんな理由があって感情が表出できず、伝えたいことが頭の中にはあっても、発することが出来ない方もいらっしゃいます。私達は施設職員として何ができるのでしょうか。

普段からお客様により多く接しる、関わる、寄り添うことが大切です。「普段の様子と何か違う」という気付きが出来るように、日々、職員に話すようにしています。

異変に気付くということは、一見難しそうですが、普段からよくお客様と関わっていることで、気付くことも多いです。

ご利用者様の一番近い関係である介護職員としてお客様の異変に早期に気付き、速やかに看護師に報告し早い対応を行うことでお客様が救われます。

生死に直接関わらなくても、お客様の不快が解消できます

介護保険創設前の施設

昭和の時代は親の介護は家族が行うことが常とされていました。平成12年(2000年)の介護保険法もなく、当然、介護保険施設もありませんでした。

「養老院」(ようろういん)って聞いたことがありませんか?以前、入居予定者様のご自宅に訪問した際、私がご挨拶した時に、ご家族様に対して「俺を養老院なんかに入れる気か」と立腹されたことがありました。

養老院とは…

身寄りのない高齢者を収容して保護する施設。昭和38年(1963)老人福祉法の規定により、老人ホームと改称され、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、経費老人ホームに分かれた。

参考:コトバンク 新規ウインドウが開きます

以前、大正生まれのご利用者様とお話ししている際に、養老院についてをうかがったことがあります。

身寄りのない、生活が困窮した老人が、本人の意思ではなく、措置で入れられた施設というイメージが強く、養老院イコール姥捨て山とも。

もしかしたら、老人ホームイコール養老院と思われている方もいらっしゃるかも知れませんね。ご存じの通り介護保険法では、措置ではなく契約です。

在宅介護で限界を感じたら・まとめ

ここまで自宅で親や身内の介護を担っている方に向けて、介護に限界を感じたらどうしたらよいのかをお話ししてきました。

ひとりで抱え込まないでほしいですし、親の介護はもちろん大切なことですが、だからといって介護者、あなたにとってのたった一度の大切な人生を犠牲にしてはいけません

生真面目な方、責任感が強い方は特に、親の介護と自身のお仕事やプライベートをきっちりと両立しようと、知らず知らずのうちに頑張りすぎる傾向が強いです。

介護保険制度が発足して令和2年4月で20年。みんなで支え合う介護保険サービスを利用することで、少しでも現在の介護による身体的、精神的ストレスが、軽減出来ることを願っています。

めぐろ
めぐろ
 ここまで読んで下さってありがとうございます。以下のブログ内リンクから、「介護保険制度について」と、介護保険サービスを受けるために必要な「要介護(要支援)認定申請について」の記事も、ぜひお読み下さいね。

 

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